天神学園のお忍びな面々
その幸せな感触に気付いたのか。

「お?」

目の前の男性は振り向いた。

「よぉ、オパーイちゃんじゃねぇか!」

その男性…蘭丸は、八重歯を覗かせてニカッと笑った。

「夜桜に柔らけぇ感触があるからよぉ!何か覚えがあるなぁと思ってたんだよ!オパーイちゃんのオパーイだったか!俺の記憶に間違いはねぇなぁ!」

満員電車の中だというのに、そんな事を大声で言う蘭丸。

乗客達が、美緒の顔を見てクスクスと笑う。

「もう!蘭丸先輩!」

顔を赤くして、パシッ!と蘭丸の背中を叩く美緒。

「はははっ、悪ィ悪ィ」

悪気がないのが、蘭丸のセクハラの困った所だ。

彼は屈託なく笑った。

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