運命の出会いは誓いのキスから 《番外編追加》
かしこいうそ
「いつまでそうしてるつもり?」


ソウさんが次期社長。正直、ホストなのかもしれないということは覚悟した。

でも、次期社長は全然、考えてもなかったから。


結局、放心状態の私をソウさんが車まで連れて行ってくれたけれど、私は助手席で俯いたまま。

ソウさんをイラつかせてしまっていることは分かるけれど、どうしたらいいのかわからない。


「俺が次期社長だって知って、気持ち変わった?」


少し怒っているような口調で話すソウさんに、小さく首を振った。気持ちは変わらない。

ただ、お付き合いをしていいのかはわからない。あまりにも身分が違いすぎる。


「変わりません。でも、次期社長と一社員の私が釣り合うわけないじゃないですか!」


大きな声を張り上げたからか、少しきつくソウさんの目を見て言ったからか、彼は少し驚いた表情を浮かべていた。


きっと、私はもうソウさんのことを好きになってしまったんだと思う。

だからソウさんの気持ちは本当に嬉しい。
その腕に飛び込んで、幸せにしてもらいたい。


だけど次期社長となると別。
いくらなんでも、身分が違いすぎる。
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