恋は盲目、愛は永遠
タイムトゥ・ゴー
「あの、鈴太郎さんのいとこを叩いたりしてごめんなさい。人を叩いたのは生まれて初めてだったなんてそれは言い訳・・・」
「唯子が許してくれるまで触れまいと思っていたが、もう限界がきてしまった。やはりおまえのことは手放せない」
「・・・怒ってないんですか?私のこと」と恐る恐る私が聞くと、鈴太郎さんが私の体を少し離して、まじまじと私の顔を見た。

「この私が唯子に怒っていると思うか?怒る相手はただ一人、俊也だ」

鈴太郎さん本気だ!!
目が、雰囲気が、空気が・・・恐ろしい。

「あれは私の最愛の女(ひと)を傷つけるという禁忌を犯した。この私を怒らせたことを、死ぬほど後悔させてやる」
「でででもっ!相手はいとこで・・・」
「関係ない。唯子」
「は、はいっ」
「おまえはまだ俊也と友だちになりたいと思っているのか」
「・・・ぃぃぇ」

大体ああ言ったのは、鈴太郎さんに屈したくなかったためで、本意じゃないし。

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