やく束は守もります
あとがき

ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました!
この話は私の憧れと妄想でできておりますので、実在の人物・団体などには一切関係ございません。

また、今回は設定として「普通の棋士」を書きましたが、棋士であるというだけで天才!というのが、私の基本的な考え方です。
凡庸な人間が抜けられるような場所ではないので、奨励会は。

以前にも将棋の話を書き、基本情報が重複していて、説明に見落としがあるかもしれません。
なるべく影響のないように書いたつもりですが、雰囲気だけ受け取っていただけたら、と思います。
今回登場しました符号(棋譜の記号)もすべて架空のものです。
何かを参考にしたわけではありません。

記録係については、本やインターネットで調べた他、棋士の方が解説などで話されていた内容を参考にしております。


平成30年3月現在。
女性で四段に昇段された方はおりません。
女性で初めて三段リーグに参加され、女流五冠(女流棋戦は6つあります)という圧倒的強さを誇る里見香奈さんも、年齢制限のため退会されました。
三段リーグは26歳を迎えても、勝ち越しの成績を挙げている場合延長可能なのですが、それも叶いませんでした。

女流タイトル戦を戦いながらの三段リーグは、精神的にも、体力的にも厳しかったと思います。
また、未だに男性社会の中に入り込むのは、きれいごとではない部分もあったと思います。

里見さんの作った道を通り、近い未来には必ず女性の四段が誕生すると信じて応援しております!


メディアで報道される棋士は、それこそ大天才ばかりなので、その陰にいるたくさんの棋士にはほとんど光は当たりません。
獲得賞金などを知って、「棋士って儲かるんだなー」と思われた方も多いかと思いますが、高収入の棋士はごくごく一握りです。
新聞社がスポンサーになっているため、昨今の新聞離れが影響し、むしろ賞金は減額の一途をたどっているそうです。
奨励会制度が厳しいのも、棋士全体に入る収入源が限られているため、簡単に棋士を増やせない、という事情もあるようです。

大天才が輝き、ひとりでも多くの人が興味を持ってくださることで、棋士の待遇がよりよいものになってくれるといいですね。

素晴らしい対局を観続けたい一ファンとして、将棋熱が冷めずに続くことを願ってやみません。



新四段が決まった3月に
木下瞳子


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