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優しくて、仲間思いで、信念のある佑也は言った。

「俺は生きたい」

佑也の左手を両手で握った。いつも通りの低い体温に触れて、佑也が生きていることを必死に感じた。

「佑也は生きてるよ」

4人もあたしを囲んで肩を握りしめたり、頭を撫でてくれた。

佑也は諦めることを知らない人だった。

「俺もお前らも人間だからよ、無理なことってあんよ。けど俺の辞書に“諦める”なんて文字はねーよ」

あたしたちは笑い合った。顔を見合わせて、大声上げて“生きてるぞ”って証明するように、笑い続けた。
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