ありきたりな恋に、幸せを。
プロローグ
「 仕事の都合上、どうしようもないんだ。 」

私の頭の中は、真っ白。
こんなに人を好きになったことないのに、これからどうしていけばいいの。

「 でも…。 」

「 …わかってよ。俺の仕事的にも社会的にもアウトなんだよ。 」

よくもまぁ、こんなにぐさぐさくる言葉を言えるなって。

そんなことを、悠長に思いながら出てきた言葉はありきたりでつまらない言葉だけで。

「 …こんなに好きなのに、ダメなの? 」

今思えば、この時君が、私を嫌いだと言ってくれたら、また何か違ったのかもしれない。

「 好きだけど、ダメなんだ。 」

「 …そっか。 」

それか、少しでも苦しそうな顔をしてくれたら私は、報われたのに。
辛そうな顔一つ見せない君に、もうだめなんだと、この人の心は動かないと、そう感じた。

もうきっと、私のことなんて見ていない。

私を見ているふりをして、その先の未来を見ている。

「 ごめんね。 」

謝られても、最後まで、涙なんて出なかった。
この人のいない人生なんて、想像ができなかったから。

「 …うん。 」

でもきっと、私はこの人がいなくなったら泣いてしまう。

女なんて、そんなもんだ。
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