好きって言えよ、バカ。




「でも、私っ……」



まだ雅さんが好きとかわからないし……



そう簡単に、はい、わかりましたなんて言えない。



「さっき言ったでしょ?俺はこれから絃ちゃんのことを惚れさせる。本気で好きだから」



「雅さんっ」



「答えは仕方ないから、まだ待っててあげる。でも、せっかく絃ちゃんに触れられるようになったんだ……容赦はしないよ?」



「……んっ!?」



き、キスっ!?



何なの、佐伯家兄弟はキス魔なの?



私のファーストキスは蓮くんに奪われるし、葵くんには唇じゃなくても首にキスされるし、雅さんにもキスされちゃったし……



本当に容赦ない。



「蓮と葵には、渡さない」



「……っ」



いつか私、この3兄弟にキュン死させられるかも知れません。




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