好きって言えよ、バカ。




「昨日雷を怖がってた子を助けてあげたのは誰だったっけ?」



こ、こいつ……



タチ悪い。



「だったら何よ……」



「今日1日、俺に付き合え」



「はぁっ!?嫌だよ、本当に暇じゃないから。宿題もあるし、掃除洗濯も……」



「どうしても無理だっていうなら、今すぐキスしたっていいんだけど。……付き合ってくれるよな?」



最悪、最低だ。



今日の私の運勢は、きっと最下位。



「……はぁ」



「決まりな。片付けとくから、早く準備してこいよ」



頼んでもいないのに、食べ終わった皿を片付けられ、リビングから追い出されてしまった。



これは、行かなきゃダメだよね。



気分が乗らないまま、とりあえず出かける準備を始めた。





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