契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
週明けの月曜日、なんだか喉が痛い。

風邪を引いたら仕事で迷惑をかけてしまうし、声がかすれたら患者さんにも嫌がられてしまう。

早めに対策をしようと事務室の棚からマスクを取り出していたら、北川が目をキラキラさせながら事務室に戻ってきた。

「相沢、見たか?医局にすごい美人がいたぞ!」

美人という言葉に、すぐに菊川先生の笑顔がよぎった。

「ん?なんでマスク?風邪?」

「ううん、乾燥してるだけだと思う。大丈夫」

「無理すんなよ?で、その人新しく入った精神科医らしいぞ。女優みたいだった」

だいぶテンションが上がっている様子の北川。

仕事に集中したかったのに、また憂鬱な気持ちになる。

…いや、北川は何も知らないんだから仕方ないけど。

「ふうん見てみたいな」

曖昧に笑いながら、私は逃げるように事務室を出た。

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