契約結婚なのに、凄腕ドクターに独占欲剥き出しで愛し抜かれました
真夜中に悠さんが帰ってくる音がしたと思ったら、勢いよくリビングのドアが開いた。

「おかえりなさい」

悠さんは返事もせずに口をへの字に曲げて、ズカズカと私の元へ歩いてくる。

「……ケガは平気なのか」

「はい、大丈夫です。元気ですよ」

悠さんは両手を腰に当て、長いため息を吐いた。

そして……。

「バカか!相手を逆上させるなんてなに考えてるんだ」

思わず目をつぶるほどの大声を私に浴びせた。

「だって、悠さんを狙ってナイフを持ってたんじゃないかと思うんです。
私が刺されなかったら悠さんや全く関係ない他の住人が被害に遭ってたかもしれないし、私はなんとかなると思ったので。
悠さんもストーカー被害で警察が動いてくれやすくなるんじゃないですか?」

悠さんはますます怒った顔をしているけど、私は彼を守れたという誇らしさでいっぱいだ。

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