恩返しは溺甘同居で!?~ハプニングにご注意を!!

 声のした方を見ると、そこには思った通りの人がいた。
 足早に私のところまで来た彼は、いきなり私のことを抱きしめた。

 「杏っ!会いたかった!!」

 「ヒ、ヒロ君!」

 抱きついた体を離して、私の額に口づける。

 「元気にしてたか?ちょっと痩せたんじゃないか?ああ、あんなことがあったんだから、それはそうだな。」

 心配そうなその瞳を見ると、私も気が抜けて目頭がじんわりと熱くなる。

 「元気にしてたよ。ヒロ君も元気だった?」
 
 そう言ったその瞬間、私の体は後ろから強い力で引き寄せられた。

 「杏奈!」
 
 後ろから抱きしめられた感触に振り向くと、怒ったような顔をした修平さんがいた。

 「修平さん?」
 
 「……彼女に何の用でしょうか?」

 彼は聞いたことのない低い声で、私の目の前に立つ人にそう言った。
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