恩返しは溺甘同居で!?~ハプニングにご注意を!!
 「今は、『腹黒』って感じ!」

 ほっぺたを膨らませてプイッと横を向くと、一瞬間があった後、向かい側から「ゴホゴホッ」と咽る音がした。
 びっくりして顔を正面に戻すと、苦しそうに胸をドンドンと叩く修平さんの姿が。

 咽るのが治まって水を飲んでやっと落ち着いた、というふうな彼が私の方に目を向けた。

 「『腹黒』とか、初めて言われた…」

 心なしかショックそうだ。
 私はその顔をみてちょっと溜飲を下げた。

 「じゃあ『爽やか』とか『優しそう』とかは言われたことあるんだね。」

 「う~、まあ。それはお世辞とか社交辞令としては一般的だろ?」

 「確かにそうね。」

 すまし顔で言って、彼と目を合わせて同時に噴き出した。

 「あはははっ」と二人の笑い声が部屋に響く。
 リビングの定位置のクッションで寛いでいたアンジュが、何事かと顔を上げてこちらを見た。

  
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