私の想い…届け!!
春が来ました



いつもと変わりないある日のこと



玄関に行くと下駄箱の目の前でまたか…という顔をした華南がいた



「華南おはよ〜」



「…」



…返事なし。



「どっおしったの!」



わっと驚かすように華南の肩に手を置くととてもびっくりした顔でこっちに振り向いた



「っっわ、びっくりした!なんだ南羽かー」



「なんだーって私で悪かったわねっ」



んで、どうしたの?と話を聞くと



「いやー、前からちょいちょい私の下駄箱にこうやって手紙とかプレゼントとか入ってるんだよねー」



「へぇ〜すごいじゃんよかったね!」



というとなにがよかったよ、よくないわよと続ける



「これ多分隣の瞬くんの下駄箱と間違えてるのよ、それ以外考えられない」



それ以外だとしたらえ、いやがらせ?!とか言うもんだから笑っちゃう



「何笑ってるのよ、」



「いや、華南どんだけ天然なのかな〜って」



「天然?私が?なわけっそれを言うなら南羽の方でしょっ」



そう言いながらほっぺたをぷっくりさせてる華南を可愛いと思うのは私だけではないと思う



「だって、リストバンドってテニスで使うものでしょ?瞬くんテニスじゃないし、サッカー部だから」



正真正銘、華南宛にプレゼントだよ!というと



「へぇ〜!物好きもいるものね!こんな私にプレゼントだなんて」



「華南が自覚してないだけで華南のこと好きって憧れるって言う人いっぱいいるよ?」



そうなの?そっかぁ私にもようやく春が来たのね…としみじみしてる華南にまた笑いそうになったが必死で堪えた
< 11 / 15 >

この作品をシェア

pagetop