絶対やせてやる!

「みのりさんどうしたんですか?」


しょっちゅう来てる妹の婚約者の新くんまでもが今日はさすがにビックリしてた。


「新くん、言ってやってみのりちゃんに。」

「何を言うの?」

「もう、それでやめろって。」


何故か周りのみんなは心配し出した。

どうして?なんで?

何がいけない訳?



「綺麗になっちゃいけない訳?」


最近みんなが『ちゃんと食べなさい』とか『無理しすぎ』とかって言う。



ソファーに並んで座る二人を見てると、
もうすぐ私も士幌と並んで座るんだって思う。

だから、余計なことに耳をかせない。



「綺麗って言うより・・・やつれた感じで見てると辛いよ。」

新くんが言った。


「うるさい!何にも知らないくせに!
それ以上ゆ~なら、もううちに来るな!」


「何それ!みのりちゃん酷過ぎ!」


怒って妹が立ち上がったのを新くんが引き止める。

新くんも困った顔してる。



ありえない・・・

自分でも・・・ありえない・・・



「ごめん・・・。」



バタバタと自分の部屋に逃げ込んだ。




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