絶対やせてやる!

古宇一馬・・・・
彼はいったい・・・


「支店長じゃなくて一馬ですよ。みのりさん。」

「一馬さんってサーフィンやってるんですね。」


妹ほのかが興味津々と言った感じ。


「ええ、波のあるとこならどこでも行きます。
僕、日本中の海でサーフィンするのが夢で、
だから、全国転勤して歩いてるみたいなとこもあるんです。」


はあ?

あなたは『電車オタク』じゃなかったの?

電車見るために転勤してるって言ってなかったっけ?



『オタクくん』がサーファー?!

イメージ変わっちゃうじゃない・・・



まだ、濡れて乾いてない髪・・・

いつもは、スーツに隠された広い胸・・・

気がつかなかったけど・・・


足ながっ!



サギだー!嘘つき~!

釣りじゃなくて・・・
サーフィンだったなんて・・・


今さら気づく・・・

そう言えば・・・


彼は、一言も『釣り』なんて言ってなかったっけ・・・?


そうよ、私が勝手にそう思い込んでただけ。


彼が嘘つきじゃなくって、私の思い込みだ。



「・・・・。」

「どうしたの?みのりちゃん?」


ショック・・・
かなりショック・・・

< 214 / 296 >

この作品をシェア

pagetop