絶対やせてやる!

「今の・・・士幌は・・・士幌の気持ちは・・・。」


信号が変わって歩き出そうとした士幌のスーツの裾を掴んで・・・

振り向いた士幌に・・・


私は・・・

抱きついた。



「みのり?」



「士幌は、今、私をどう思ってる?」



私たちの側を人が通り過ぎていくのが分かる。

私と士幌は立ち止まったまま。



「俺は・・・みのりのこと・・・


好きだ。」



好き?

好きなの?

本当?


初めて聞いた。




士幌からの「好き」




私も・・・私も・・・



士幌が私の方を見降ろして私の言葉を待っていた。




私も・・・私も・・・




でも、次の瞬間出た言葉は・・・




「やせたら付き合ってあげる。」


だった。


< 276 / 296 >

この作品をシェア

pagetop