Miseria ~幸せな悲劇~
「それって、つまり……」
詩依が何かをいいかけたとき、
「まって、みんな静かに…!」
メイは口の前で指を立てて三人に合図をした。何かの音が聞こえたのだ。
コツコツコツコツ……と。ヒールで歩く甲高い音が扉越しに聞こえてくる。
「喰イ喰イ…!」
祐希が小さい声で言った。
「まさか場所がばれたの!?」
「大丈夫。とにかく、静かに動かないで」
メイは二人の耳元でささやいた。三人は息を潜めた。
足音はどんどん近づいてくる。