君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている
まだ来てないなら、校舎の方から出てくるかな?
首を捻って校舎に繋がる道を見ると、丁度こっちに歩いてくる青色の集団が見えた。
初夏の空よりずっと青い練習着は、サッカー部のものだ。
まだグラウンドの方を探していた深月の道着の袖をくいと引く。
「ねぇ、ほら見て! あの中に越智くんいるんじゃない?」
「あ? ……ああ、いるな」
「よっし。どれ?」
「短髪で、白いソックスの奴」
面倒そうに、淡々と答える深月の横顔を思わず睨んだ。
だってこれは仕方ないでしょ。いくら面倒だからって、いい加減にもほどがある。
「あのねぇ……ほぼ全員短髪で白いソックスなんですけど?」
6人の集団の中、5人がそれだ。
ひとりだけ髪が長めで、ヘアバンドみたいなものをつけている男子がいるから、あれが越智くんじゃないことだけはわかる。
あとは全員越智くん候補。越智くんに恋してる子なら、あの中からすぐ好きな人を見分けられるんだろうか。
それは単純にすごいと思った。
「あれだよ、あれ。鼻が高いやつ」
「わっかんないよそれじゃ! そうだ、あんたちょっと越智くんに声かけてきてよ」
「はあ? 何で俺が」