君への最後の恋文はこの雨が上がるのを待っている
思わず叫ぶと、越智くんが振り返り、迫るあたしを見てギョッとしたように固まる。
固まるんじゃなくて、その手紙をキャッチしてほしいのに!
「ああもう! ちょっとそこどいてーっ!」
風にそよぐ緑を、思い切り蹴って飛んだ。
不規則に踊る手紙に向かって、必死に手を伸ばす
すり抜けかけたそれを指先で手繰りよせるようにして、空の中でキャッチした。
「やった……!」
手の中の感触に笑顔になった次の瞬間、あたしは緑の上を勢いよく転がっていた。
「小島さん!? だ、大丈夫っ?」
「だ、大丈夫。いたた……着地のこと考えてなかった」
「剣道小町はムチャするなぁ……」
手紙を守るためにわざと打ち付けた左半身がじんじんする。
まあでも怪我というほどじゃないし、問題なし。下手な部員に打たれた時の方がずっと痛いし。
「小島さん、立てる?」