桃色吐息
20
結局今年も例年のごとく、サマソニに行くことになった。

Babyさんにチケットを頼んでもらうと、快くOKしてくれて、エイジ君やカオリさんの分まで手配してくれて、なんだかかえってすいませんって感じだ。


今年はビトが一緒じゃないんだなと思うと、ちょっぴり寂しいような変な感じ。
でも、出演者としてくるわけだから、どっかで会うかもしれないな。


この前の野音でエイジ君に叱られたので、今度はちゃんと露出の少なめな服装を心がける。

Tシャツにレギンスに短パンに帽子。
どっかのキャンプにでも行くような服装だな。

会場に入ると毎年相変わらず凄い人が多くて、毎年楽屋に直行してしまっていたけれども、今年はちゃんとライヴも見れるんだと思うと、何だかわくわくしていた。


その前にやっぱりフェス飯だよね!?


「エイジ君、なんか食べよう!」

二人で色々見て回ると、エイジ君が好きそうなカラアゲ屋さんがあったので、あれがいいなって指差すと、買ってきてやるって速攻そこに向かってくれた。

ちょっと離れたところで待っていると、から揚げのほかに飲み物も買ってきてくれている。

「それなに呑んでるの?」

レモンサワーっぽいなって思ってたんだけど、エイジ君はジュースだと言い張っている。

ばればれだよって思ったけれども、わかってないふりしてそうなんだって笑った。


今日もとっても天気がいいもんね、私もお酒飲んでみたいなあなんてふと思うけれども、まだやっぱ早いかな。



「あー早速食べてるね~♪」

カオリさんたちも合流してきて、みんなで一緒にフェス飯タイム。

色んなのが売ってて楽しくて、他のみんなはお酒も入ってるからさらに楽しげだ。



「あっちでエビボのライブ始まるけど、行かないの?」

ミヤコさんの彼氏だって言うジローさんが、カオリさんに教えてあげている。

やっぱ、新人枠になるからなのか、ビトたちは結構早い時間にやるんだな。


「えっと、行って来ていいかな?」

カオリさんが私に聞いてくるけど、もちろん行ってきてくださいよって笑顔で答える。

ああでも私もやっぱ見たいかもな・・・別れたとはいえ、ビトのライブにはちょっと興味がある。
グループになってからはそういえばちゃんと見たことないんだ。


「私も行こうかな?ねえ、エイジ君も見たことないでしょう。」




私はそう誘って、みんなと一緒にA&B-BOYS見ることにした。
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