最初の最終結論

痛みに慣れてしまうのが、人なのだろうか?

小学生の頃同じ学校に居た美形の男性の人の手首の傷跡を見た瞬間、瞬時に自傷行為と察した上にそんな事を考えた。

その男性は、後程私の彼氏になった。

私は誰もが理想的と夢見られる様な人で、彼は、神秘的という言動が相応しい様な人で。

「ふわふわしてる女の子と夢見たい」

「私では不満足な様で」

ぎゅーっと抱きしめられながら、傷跡をぼんやりと考えていた。今は、なくなってしまった傷跡。私ではダメだという考えは今日もよぎらせなかった。

学校。人がたくさん。絵の様な現実感のある光景。耳障りな、静寂。

かっこいいな。今日も私が憧れてる人は。

汗が滴り落ちる様子を眺めていると、色々な女の人の影が浮かんだ。

「お勉強教えて」

「嫌です。奈先に言われると辛い」

試験結果を見るまでは、くっついてる。

私の彼氏に対しての秘密。
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