ぼくたちに明日は無い!
不安定自我
最低最悪の朝だ。

太陽の光が窓ガラスに増幅されて、私の唯一の安息の場所であるベッドを加熱し、殺菌する。

私は何兆の雑菌と共にこのまま焼き殺されてしまうのだろうか。

けれど幸いにも、殺人光線の発信源はちょうどビルの隙間に隠れたようで、さっきまでの不快な暑さは少しずつ消えていった。

あぁ、このままいつまでもこの時が続きますように。

神様、私の寿命を減らしても構わないので、もう少し眠らせてください。

その願いは無慈悲な来訪者に粉々にされた。

バン、とまるで漫画のように私の部屋のドアを勢いよく開けたそいつは、遠慮無く私を守る布団をはぎ取る。

「朝!」

大声でわめくな。鬱陶しい。

こいつは、私と一緒に生まれた妹だ。不本意ながら声も顔も体も全部私とそっくりそのままの。

いつまで経っても目覚まし時計以上の金切り声を上げる妹に根を上げ、私はふらふらと立ち上がった。

そう、不快な1日の始まりだ。
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