君の背中に見えた輝く翼に、私は恋に落ちました
ガラガラッ…

璃子が先に入り、

わたしもそのあとに続く。

わたし達が入ったことにも

気付かないほど、みんなは

おしゃべりに夢中だ。

ふー…よかった、目立たなくて…

大勢の視線が苦手なわたしは、

ホッと胸を撫でおろす。

わたしと璃子は、黒板に

貼ってある座席表を確認して

それぞれの席へ…

「またあとでね、流羽」

「うん…」

わたしは席についても落ち着かない…

そっと璃子の方へ視線を向けてみた。

えっ!!もうしゃべってる!

順応能力恐るべし!

さすがだよ、璃子さん…

わたしも頑張って話しかけて

みようかと、前の席の女の子の

背中をジッと見つめる。

…って!!

わたしは超能力者じゃない!

見てるだけじゃ駄目だよね…

でも、話しかけるのって

結構勇気がいるんだよね…

その時…

前の席の女の子が

急に振り返った。

!!!!

びっくりしたー!

本当に通じたかと思っちゃった。

びっくりして固まるわたしに

可愛い女の子がニコッと微笑んだ。

「わたし、仁木聖奈(にき せいな)。

よろしくね!」

「あ…わたしは春瀬流羽…です。

こちらこそよろしくね」

「流羽って呼んでもいい?

わたしは聖奈でいいよ!」

「もちろん!じゃあわたしは

聖奈ちゃんって呼んでもいいかな?」

いいよーと言いながら笑う聖奈ちゃん。

聖奈ちゃんって

本当に可愛いなー…

セミロングの茶色い髪、

二重の大きな目、鼻がスーッと高く、

唇はぽってりしていてツヤがある。

なんだかお人形さんみたい…

わたしとは全然違う…

わたし春瀬流羽は、

一言でいえば…おチビちゃん。

身長145センチと高校生らしからぬ

サイズ感が、コンプレックス。

腰まである黒髪は

クセが強くて全体的にくるくる。

だから、ポニーテールにして

誤魔化してるんだよね…

特別可愛くもないし

美人でもない…

ごくごく普通の女子。

年頃のわたしだから

少しは可愛くなりたいけど…

こればっかりは仕方がない!

と、思うことにしてるんだ。

「流羽、これからよろしくね!」

「こちらこそよろしくね!

聖奈ちゃん」

人懐っこい笑みを見せる

聖奈ちゃんに、わたしも

精一杯の笑顔を返した。








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