記憶を失くした少女【完】
「そういえば綺羅って姫ではないんだよな?でも、いずれは姫にって遥輝は思ってるわけだろ?」
不思議そうに口を開いたのは大平くんだった。
「まぁな」
「もう姫になればいいんじゃね?俺はもう別に反対とかしねぇしさ~」
私が友達になってから早数週間。
それまでの間、カラオケに行ったりご飯を食べたりとこのメンバーでいろいろ過ごした。
その中で少しずつだけどみんなの事も知れていってるし、今改めて仲間になれと言われても気持ち的には嫌ではない。
「………そうか。他のやつはどうだ?」
「別に。いいんじゃない?」
「俺もいいと思うぞ」
「皆の意見と同じだ」
遥輝が周りに聞くと皆私が姫になることを賛成してくれた。
「……………………………萌もいいと思うよぉ!」
萌ちゃんも笑顔で賛成してくれた。