記憶を失くした少女【完】
「今は25歳ぐらいじゃないかってその友達言ってたから、凌馬さん何か知らないかな~って思って。……………………………凌馬さん?」
ペラペラ話してたのは良いけど、何だか凌馬さんの表情が固いというか、おかしいというか……………。
どうしたんだろ?
「具合悪いの?」
こんな凌馬さん珍しい。
「………え?あ、大丈夫だよ!ちょっと、ぼーっとしちゃっただけだから(笑)」
「もう!ちゃんと私の話聞いてた!?笑」
「聞いてたって(笑)でも…………俺はそんな人知らないかな?この繁華街でも知らないことはあるしね」
凌馬さん知らないのか…………………………あ、じゃあさ!!
「旭川さんに聞くー!」
___ガタッ。
「ちょっと、綺羅待て!」
「え?」
「あ~……………………旭川もあぁ見えて忙しいしさ、俺が今度聞いておくよ」
それじゃあ、仕方ないね。
凌馬さんにお願いしよう!
「…………綺羅。その………友達ってどんな子?」
「一緒のクラスの人で、最初は仲が悪かったんだけど、誤解もとけてから仲良くなったの!明るいバカって感じの人!」
まぁ弱くなるときもあるけど、基本明るいよね。
「それって褒めてるのか………?まぁ、それは良いとして、まさかとは思うけど、RYU___………」
「よ!!綺羅~♪」
いきなり私の隣に現れた旭川さんによって、凌馬さんの言葉は遮られた。