イケメン医師は今日も新妻が可愛くて仕方ない

病院に着き、産婦人科の診察室に行くと義父さんが待っていてくれた。

「千花ちゃん。とりあえずさっきも家でしただろうけど、病院でも尿検査ね」

そう言われまずはトイレに行き再びの検尿。

検体を出して診察室に戻る。

「少し、待っててね」

五分後、検査結果を持った看護師さんが戻ってきた。

「はい、医院長先生!おめでとうございます!陽性反応出てますよ」

なんと、持ってきてくれたのは産婦人科の看護師長さん。

「師長、お忙しいところすみません!」

私は慌てて頭を下げる。

「やだ、千花ちゃん!良いのよ!おめでたい事ですもの。こういう診察は、ここの跡取り嫁の特権よ!」

お茶目な師長はウィンクしながら言葉を返してくれる。

「さ、それじゃあ診察台に移ってエコーで確認しようね。お前も見るんだろ?」

義父さんは伊吹にも声をかける。

「当たり前だろ」

まぁ、なんて偉そう。

師長と顔を合わせて、クスクス笑ってしまった。

「ほら、千花移動して」

伊吹の声に促され、師長からも説明を受け診察台へ乗る。

するとウィーンと音を立てて動く診察台で、自然と足が広がる。

初めての診察にドキドキしつつも、お義父さんから声が掛かる。

「千花ちゃん、大丈夫。力抜いてね、それじゃあ経膣プローブ入れるからね」
< 53 / 64 >

この作品をシェア

pagetop