黄色いレシート
タエは長い間こうして生きて来たけれど、その感情はまだ知らなかった。


でも、彼を待っている間の胸の苦しさや会えた時の緊張や喜びは、それに近いのではないかと感じられた。


今日も幸せ食堂にラッシュが訪れて、タエは1人でカウンター内をバタバタと動き回り、そして1日が終わる。


店の入り口を閉める前にタエは小さくため息を吐き出した。
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