黄色いレシート
タエはカウンターの中を忙しく動き回り、お客さんの相手をしていた。


少しだけお客さんが少なくなった昼過ぎの時間帯。


見覚えのある少年が女の事一緒に店の中に入って来た。


和斗だ。


和斗は愛花ちゃんと隣同士に座り、同じソフトクリームを注文した。


タエはその様子をカウンター内から羨ましそうに見ている。


「お姉さんどうかしたの?」


和斗にそう声をかけられて、タエは慌てて顔をそむけた。


知らん顔をしてみてもバレバレだ。


和斗と愛花にジッと見つめられたタエは諦めたように2人を見た。
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