黄色いレシート
フリーマーケットの開催日は来週の土日だ。


それまで友に会えないのか。


そう思うと、途端に胸が苦しくなった。


こんな気持になるのは初めてだ。


友に会いたくて会いたくて、泣きたくなる。


ジワリと涙が浮かんできた時、店の前に人影が見えた。


一瞬友かと思ったタエはハッとして顔を上げた。


そこに立っていたのは木工細工の幸太郎だった。
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