ずっと好きだ! 先生のこと



「もしかしたら、他にも希望者がいるかもしれないから、今度募ってみようかな~?」


突然、先生がそう提案するから、オレと梁瀬はうなずいた。

南先生から遠ざけられるなら、ツーショットも見ないで済むし?

オレはその点も含めて大賛成だった。


次の日、


「放課後、分からないところがある人は残って一緒に勉強しない?」


と先生の声掛けから始まった、週に一、二回程度、不定期だけど、早川先生の補習時間が設けられた。


その補習時間は、結構な盛況振りで、かなりの人数が集まった。

その空間は同じ思いを抱えた者同士が集まるから、普段話さないようなクラスメートとも交流を持てるようになった。

悩みを共有し合え、互いに刺激し合い、時にはふざけたりと、とても大切な時間を過ごしているような気がした。


「この時間は、もう二度と同じ日は帰らないんだろな……」


時折、しんみりと思ってみたりした。


言葉で言ってしまうなら、素直に、楽しい時間だった。


特に一人の部屋に帰ると、それはため息が出るほどとても大きく感じた。


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