君が好きです
だけど、やっぱりーーーー


バシッーー


「くそ、弱いくせにそこで寝てろ」


俺はやられる。


華恋がダメなのに俺が勝てるわけないんだ。


だけどーーーー


「やだぁッ…晃ッ…助けて‼」



君が呼んでるんだ。


立て晃!!


這いつくばって、あと一歩、あと一歩近づく。


奴の足を掴んだ。


「おい、なんだ、お前離せよ‼

俺は今ーー「華恋に手を出すな‼ 華恋は、俺のだ」



晃…………?



普段、華恋ちゃんって呼ぶのに、なんで呼び捨て?



顔に傷あるのに、倒されても私を助けようとまた立ち上がる。


やめてーーー



「やめて‼」


傷つかないで、私のためにーー


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