甘い魔法にかけられて
ユウウツな毎日
結局のところ
相づちも打たない相手に
休憩時間の終わる5分前に設定している
アラーム音が鳴るまで喋り続けた出向者を

アラームを消しながら
「あ~~もう、時間」などと
わかり易く拒絶しながら

最後まで顔を見ることなく
応接室を後にした私

階段を降りながら
なんて図々しい奴なんだと
口を尖らしブツブツ文句を吐き出した

足元しか見てないけれど
あんなにつま先の尖った靴を履いている位だから
ナルシストに違いないと決めつけて
悪口を溢れさせる

普通、これだけ反応薄なんだから
挨拶だけで消えるはず

空気読めない・・・ん?
ヤノコウヘイ、ヤノコウヘイ。やっぱり!
KYじゃない!空気読めないヤノコウヘイ

少しクスッと笑えたものの

明日からのユウウツさが
手に取るようにわかる気がして
気分が落ち込んだ
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