幸せのカタチ〜Fleeting memories〜

昇太に奥野さんのことを指摘され、それから俺は色々考えた。

結論から言うと俺は奥野さんのことが好きだ。
ただ昇太とのこともあって、告白するとかそういう気には全くなれなかった。

『どーしたいんだ俺は』

恋と友情との間で俺は揺れていた。

奥野さんとは連絡を取り続けていたが、恋の話には一切発展せず、ただ日常のことを他愛もなく話しているようなメールだった。

『もう一度昇太と話そう!』

俺は昇太に自分の気持ちを素直に伝えようと決意した。
いくら昇太が奥野さんのことを今はもう気にしていないと言っても、俺が本気だということを知ってしまえば俺たち二人の関係が気まずくなってしまうかもしれない。
それぐらい根の深いことだというのは承知の上で、それでも俺はこの気持ちを抑え続けることはできないと思い、昇太にぶつけることにした。
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