オレと先生のハナシ【長編・完】
「ない」





「それは悲しいわね」





「本当に??こうしていられるの嬉しいって顔に書いてるよ??」




テーブルに突っ伏し先生を見る。




「ちょっ!!それは…書いてても言わないで」




俺に顔をそむける先生。




椅子一つ分空いてても一緒に居られる―――俺も先生もそれが嬉しんだ。






「先生」




「ん?」











「手、握ってい?」




椅子一つ分



この距離を少し縮めたくなった。




キョロキョロ周りを見る先生。




そして何も言わず俺の方に手を出す。




先生の手を握ってクスッと笑った俺達。




テーブルにぶつからないように一つ分空いた椅子の間で手をブラブラした。

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