クールな公爵様のゆゆしき恋情2


「どうして早く起きたいんだ?」

「だって、お昼近くまで寝てるなんてだらしないです。アレクセイ様より早く起きて支度をして朝食だって一緒に頂きたいし、それに……」

「ラウラと一緒に朝食か……」

アレクセイ様は“一緒に朝食”の部分に反応して、私の上から退いてくれた。

「それもいいな」

「はい、やはり朝は早く起きてしっかりと食事を頂き、きちんとした生活をしないといけません。急いで支度をしますね」

私はそう言いながら身体を起こす。

「ああ、今日は晴れてるしテラスで食べるのもいいかもな」

「それはいいですね、楽しみです」


うきうきしながら呼び鈴を鳴らした。
直ぐに寝室の扉が開き、私付きの侍女アンナが入室して来る。

「ラウラお嬢様、おはようございます」

「アンナ、お嬢様じゃなくて奥様でしょう?」

女性にしては低い声が、アンナの声を遮った。
私は反射的に身体をすくめる。



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