クールな公爵様のゆゆしき恋情2
アレクセイ様は私の背中を慰めるように撫でる。

「今回のリードルフ入りの目的は、税収が減っている事の調査だが、それ以外にも問題が起きている」

「問題?」

「リードルフの鉱山の内、隣の領地に接しているところがあるんだが、その鉱山で揉め事が多発しているんだ」

「隣の領地……それはまずいですね」

住民同士のいざこざでも、過激になれば領主が介入しなくてはならない時がある。下手したら争いになってしまう可能性もある。

「そうだ。このベルハイム王国内で領地同士の争いなんて絶対に起こす訳にはいかない。だからこの件を何としても早急に解決させなくてはいけないんだ」

アレクセイ様が真剣な目をして言う。
私は理解した事を伝える為に、しっかりと頷いた。
< 49 / 133 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop