クリスマスLOVE【オムニバス短編集】

……そんな何気ない仕草が、どうにも可愛いすぎて、

頭をもたせかけられたまま、固まるしかないのに、

「……一条さんは、何かお願いごとは?」

尋ねられて、

「…俺か?」

と、口ごもる。

「……俺は、その……」

なんて言ったらいいかわからなくて、

代わりに彼女の肩をぎゅっと強く抱いて、

「……キスが、したい」

頬に唇を寄せた。


< 12 / 26 >

この作品をシェア

pagetop