紅の葬送曲


「わ……っと……」




肩を貸していたせいか、私まで一緒にベッドに倒れこんでしまう。




寿永隊長の上に覆い被さるように倒れたからか、彼の胸に顔面をぶつけてしまった。





鍛え抜かれた体は痛かった。




私は鼻を押さえながら体を起こすと、彼のシャツの隙間から見えるアザのようなものを見つけた。





アザ?




朝見たときはアザなんて無かったのに……。





私は気が引けたが濡れた服を着せておくわけにも行かないと思い、寿永隊長のシャツのボタンを外していく。




ボタンを外すたびに鍛え抜かれているのに華奢で色白な体が露になっていき、恥ずかしさで自然と顔が熱くなる。





──が、ボタンを全て外し終えた所で恥ずかしさが動揺に変わった。





「何……これ……」





鍛え抜かれたその色白な肌には不釣り合いなアザがあった。





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