年上のアナタと大人の恋ができたなら
●President's daughter Mai Himuro

「駿介さんそろそろ中に戻りませんか?」

「大体挨拶も終わったしもう帰ろう
初めてで疲れたんじゃないか?」

「確かに疲れました
明日仕事だし早く帰って休みたいです」

「よし帰ろう」そう言うと室内に戻り、預けた荷物を受け取ると
タクシーに乗りこみホテルを後にしたが
それをじっと見ていた視線に私たちは気づかなかった

そして後日普段怒ったことのない駿介さんを怒らせる事件が起きるとは
この時の私たちは気付かずにいた

★----------★

パーティから暫くは平穏な毎日が過ぎていっていたが
それは突然やってきた

店番をしているとカランと音がしたので
いらっしゃいませと言うとそこに氷室麻衣さんが立っていた

彼女はお店の中をじろじろ見たあと私を見て

「アナタほんとに駿介さんのフィアンセなの?」

「貴方に言う必要あるんですか?」

「あるわよ、私は彼が好きなんだから」

「彼は断ったと言ってますが」

「ウチは氷室建設なのよ
私と彼が結婚すればいいことよそれで双方とも上手くいくし
今よりもっと会社は大きくなるし良い事だらけじゃない」

「それは貴方の独り善がりじゃないんですか?」

と言うと彼女の顔が険しくなった


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