クールアンドドライ
 なんだかんだ、楽しかった。
行くのは、あんなに嫌だったのに。
メガネを外されたおかげ?
お昼を食べた後、また片付けを再開した。
夕方前には終わって、帰ろうとしたら、夕飯までご馳走になってしまった。

 だって、課長が車で送るっていうから、ちなみに、昨日は、飲み会で会社に車を置いていったらしい。
バスの時間を気にする必要もなくなって、課長の本棚にあった、本を借りて読んでいたら、すっかり夜で、車で帰る途中で夕飯食べようって話になったんだ。

 まぁ、ファミレスだったけど。
何でだろう?
楽しかったんだよねー。
なんか、話があうっていうか、課長って頭良いんだなーと思った。
本もいっぱい読んでるみたいだし。
ああ、そう言えば、ひろにぃと同じ大学だったっけ?

 家について、やっと解放されたはずなのに、
寂しいとかぼんやり思ってしまう。
大丈夫か私!

 しかも、明日どうしようか悩んでいる。
メガネ、・・・どうしようか。
しないほうがいいの?
でも、仕事だし、今まで掛けてたし。
掛けていったらどうだろう?
課長は、またムカつくとか言ってくるのかなぁ。
それは、いやだなぁ。
大体、何でムカつくとか言われなきゃなんないの?それこそ、ムカつくー!

 はぁー。
もうさぁ、どっちだって良いじゃん。
何で悩むの?
悩んでる事自体が、もう意識してるってことなのに、この時の私は、意識してるみたいじゃん、と考えるのを止めた。
< 30 / 104 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop