(完)最後の君に、輝く色を
「ああ、島内、俺が鍵閉めとくから先帰っていいよ」



「あ、はい。ありがとうございます」



返事をして、握りしめていた部室の鍵を先生の手の上に乗せた。



タメ口でもいいとか言っていたけど、さすがにこの子たちの前ではまずいだろう。



「お疲れ様でした」



素っ気なく言い放って私は部室から出た。



なぜか、力強くドアを閉めてしまって鈍い音が鳴り響いた。



部室の中の話し声が一瞬止んだけど、気にせず廊下を歩く。



どうしてこんなにイライラしているんだろう。



待たずに済んでよかったはずなのに、心の中で黒い塊が堆積していっているような気分。



"ほら、島内が待ってんじゃねえか。
さっさと出ろよ"



そう言って、あの子たちを追い出してくれるのをどこかで期待していたんだ。



独占欲?そんなのあっても仕方がない。

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