(完)最後の君に、輝く色を
紺瑠璃
「夏実、今日生き生きしてる。
なんかあった?」



ぽかぽかと穏やかな光に照らされて、机でのんびりと授業を受けていると蒼が隣から話しかけてきた。



「うん。まあね!」



「また、秘密?」



「うん、秘密ーっ」



「はいはい」



先生に想いを伝えてから一週間が経った。



この一週間は、お天気お姉さんが今シーズン1の寒さと言っていた通り、信じられないくらい寒かった。



私が住んでいるのは比較的、温暖な地域なのに雪がずっと降りしきって、地面を覆い隠していた。



白銀の世界を冷たい風が舞う中、私は毎日昼休み屋上に行っていた。



だけど、飛鳥には会えなかった。



でも、飛鳥はすごい寒がりだからそれは結構予想通りだった。



でも、今日やっと積もりに積もった雪は溶け、朝からお日様が出ている。



一足早く春が来たみたい。



時計を見ると、あ、あと1分



キーンコーンカーンコーン



チャイムが鳴り響き、号令をして先生が出て行った。



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