サワーチェリーパイ 6ピース
「なー、病院行こうぜ」
「ダメだって言ってただろ、コイツが」
「コイツじゃねえ……大城だ……」
「ゲッ! 大城!? 」


もう『天下一武闘会』での優勝が伝わっていたらしい、俺の名前を聞いて顔色が変わる2人。


「俺ら、お前と同じクラスだぞ。俺は、福留 虹太」
「俺、御園 晴斗。よろしくな」


こんな状況で、よろしくもクソもあったもんじゃない。


しかし2人は俺の手をにぎり、友達になる気マンマンだった。


「あのな……俺、それどころじゃないんだけどよぉ」
「いいだろ、知り合ったのも何かのエンだし、これから仲良くしようなー大城」


浮かれた調子で話す虹太にあきれながらも、俺はコイツらと友達になった、それも、西工業に来て初めて出来た友達に。

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