「また、会いに来るからね」
どれぐらい寝ていたーー?

「瑠奈、俺意識が戻らないんだ。


瑠奈はいつ、意識が戻ったの?」


いつもの、瑠奈と違った。

「………柊、また、会いに来るからね。待ってて」


そう、繰り返すだけだった。


あれからまた、二度目の春が来た。


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