君を忘れるその日まで。
草むしり


「おぉ、すごいな!ありがとう、2人とも!助かったよ!」


横断幕作り開始から早数週間。


聞き慣れた野球部の声を背に、俺たちは職員室で担任から賞賛の声を浴びていた。


「いえ、下書きはほとんど佐城さんがやってくれたので、彼女の力が大きかったです」


本音を口に出すと、隣に立っていた佐城さんが俺の方を見てくる。


「それを言うなら祐樹くんだって。
下書きは確かに私がやったけど、色付けの配色は祐樹くんじゃなきゃ、こんなにすごい仕上げにはできなかったよ」


「それでもやっぱり下書きがあってこその絵なわけだし」


「下書きがすごくても色に迫力がないといいものにはならないでしょ」


なぜかお互いに本気で褒めあっていると、それを見ていた先生はガハハと大きな笑い声を上げた。

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