幸せの晴れ


最後の検診を終え、病院をあとにする。


結局、最後まで性別は聞かなかった。


ただ、いつも元気いっぱいにお腹をポコポコ蹴っているから

男の子かなとは思っている。


晴也からの連絡は全くない。


今でも晴也を愛しているけど、

今はお腹の子が無事に産まれてきてくれる事を願う。


病院を出た私は前にバイトをしていたレンタルビデオ店に足を運んだ。


「いらっしゃいませ。…って、安積さん!」


店長が私を見るなり嬉しそうに駆け寄って来た。


「店長、お久しぶりです。」

「うわぁ、お腹大きくなったね。もう産まれるの?」
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