幸せの晴れ


「陽菜ちゃん、電話!早くして!」


おばさんに急かされ私は慌てて子機を取りに走った。


隣のおばさんが救急車を呼んでくれて、

私はおばぁちゃんにすがり付き大声で泣いていた。


すぐに救急隊員が来てくれたけど、

おばぁちゃんが目を覚ます事はなかった…。


その後は、警察が来たり色々あったけど、

私はほとんど何も覚えていない。


ただ、おばぁちゃんが亡くなってしまったという、

喪失感、孤独感、絶望感に飲み込まれていた。


司法解剖の結果、おばぁちゃんの死因はくも膜下出血だった。


私が学校に行ってる間、

おばぁちゃんは1人でこの世を旅立っていた―――
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