幸せの晴れ

・晴也の彼女



翌日、何となく学校に行くのが憂鬱だったけれど、

重たい腰を上げて向かった。


下駄箱で上靴に履きかえていると、

数人に囲まれているのに気付いた。


顔を上げると、


「話あるからついてきて。」


髪の毛を緩く巻いた、香水のきつい女が私を睨んでいる。


「話ならここで聞くけど?」


そう言うと、私の右隣に立っていた女が


「いいからついてこい。」


私の腕を引っ張った。


そのまま囲んでいた女達に押されるように、

人気のない廊下の端まで連れていかれる。


壁を背にした私を5人の女子が睨みつける。
< 52 / 286 >

この作品をシェア

pagetop