幸せの晴れ

・一夜限り



しばらく抱き合っていた私達だけど、

ゆっくりと離れ見つめ合う。


今にも好きと言ってしまいそうになるのを、

グッとこらえた。


徐々に晴也の顔が近付いてきて、

すんでの所で私は顔を横に向けた。


「陽菜ちゃん…?」


悲しそうな晴也の声。


「ダメ…。私は汚れてる。

だから本当は晴也に触れちゃいけないの。

ごめんなさい。

それに、晴也には…彼女がいるじゃん。」

「亜紀には愛情はない。」

「でも…ダメ。」
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