人面瘡
「俺はお前のことが大切だ。こんなお前を見てると、俺までつらいだろ」


そう言う雄生の目には涙が浮かんできていた。


友人の呪いをかけられたあたしを見ても、雄生はまだ一緒にいてくれている。


「雄生……あたしは死ぬのかな」


沙和のかけた呪いは最終的には人間を狂わせ、死に追い詰めると書かれてあった。


これが本当ならあたしは死ぬ運命にあるのだ。


「そんなことは絶対にさせない」


雄生がそう言い切った。


「ネットでもすぐに見つかる呪いの方法なんだ。きっと、呪いを解く手がかりだってあるはずだ」


そう言って、再び呪いについて調べ始めたのだった。

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